クロス

ハンドボールで最も有名かつ基礎的な戦術。

ただし、目的意識がないと何の意味もないので、しっかりと理解しておきましょう。

サイン

センターが、クロスに入ってほしい側の手を背中に回してチョイチョイと動かします。

おそらくハンドボール界で最も有名なサインではないでしょうか。

内容

・CBとLBがクロスする場合を例に解説

①センターバックが、RBからパスをもらう。

②相手右3DFと右2DFの間のカットインを狙う。

③このときLBはCBの突っ込んだ位置の後ろのスペースにむかってスピードにのってフリーランニング。

④右3DFを「釣った」ことを確認して、LBへバックパス。

⑤LBは、以下のプレーを選択。

・DFが低い場合

 歩数を使わずに(なるべく0歩目か1歩目で)ミドルシュートを打つ

・DFが高い場合

 まずはポストパスを狙う。ポストが厳しそうならば、高いDFをかわしにいく。

 かわしきったら、自分でシュート!

 もう1枚フォローがきたらRBへパス          

参考動画

こんなときに使え!!

上からのシュートが欲しいとき、攻撃のリズムを作りたいとき、きっかけをまずは作りたいときに多用されます。

が、しかし!私が思うにクロスが一番威力を発揮するのは、2枚目DFの位置取りが高いとき、です。

ちょっと、話がそれますが、まず、クロスの大前提は、CBがゴールを狙うこと、だと思います。

CBが最初から、点を取ることを目的にクロスするのと、クロスすることを目的にしてクロスするのとでは、DF側としては全然怖さが違います。後者は守ってる側からすると意外と、「あ、これ攻める気ないな」ってわかります。

話を戻すと、例えば相手の右2DFが高い位置取りをとっている場合、右1DFと右3DFの間に広大なスペースがうまれます。

まずは、そこを狙いましょう。CBがそこを狙うと、チームは次のどちらかのアクションをとります。

①右3がそのスペースを埋める(←普通のチームはこっち!)

②右2がそれをみて下がってくる(←超弱いチームか超強いチームはこっち!)

①の場合、右3がついてきた結果、真ん中のスペースには左3がひとりポツーンと残される形になるので、そのエリアにむかって、LBはフリーランニング!もらった瞬間シュート!か大抵ポストとDFの2対1ができているので、ポストパスです。

ただ、相手もそこまで馬鹿ではないので、こうすると左2がフォローにきて、ポストの受け渡しをします。

そうなったら「ずらし」です。パラレルアタックで右に展開し、フリーになった人がシュートを打ちましょう。

②の場合、難しいです。僕だったら強引にカットインを狙います。高い位置から戻りながらのDFは難しいからです。多少強引にいけば、PTゲットできるか、最悪ファールスローをもらえます。リードしている展開ならば、普通にLBとクロスしてもう一度、攻撃を組み立て直す、でいいと思います。

まとめると、こうです。

CBはゴールを狙う!!(自分で点が取れそうだったらなにもクロスなんてしなくていい、おとりに使え!)

相手2枚目が高いときは絶対クロス!!(ノーサインでできるようになるのが目標。っていうか常識。)

応用

・ダブルクロス

 参考動画にもあるように、もうひとりバックプレーヤーをクロスさせる方法。RBが左利きだと効果的です。

 それ以外の場合は、、、、、正直、微妙…。

・リターンクロス

 CB→LBでもらったLBがすぐに(タップパスとか手渡しパスとかで)CBにボールをリターンする方法です。

 相手にクロスを先読みされていて、右2が中にしぼって中央が分厚いときにすると効果的です。

 あとは相手の足が止まってきた時間とか、試合中セットOFがついつい中に中に展開してしまってるときとかに自らを目覚めさせるために使うといいでしょう。

・センタークロス(裏のクロス、消えるクロス)

 僕は「裏のクロス」と呼んでます。自分の大学では「消えるクロス」と言ってました。

 LBが右2につっかけて、わざと捕まえさせる。

 すこし強引に中央までDFを引きずる。

 このとき、CBが猛ダッシュして、LBの背中をかすめて走るようにフリーランニング。

 LBは空間にボールを置くようなイメージでパス。そのパスをキャッチしてCBがLBのアウト側へカットイン。

 1枚目がつめてきたらサイドシュート。

 ってゆうやつです。これは、相性があるので、何回も何回も練習することが大事です。サイドとバックプレーヤーでもできます。